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科 目 名  道徳教育の指導法(中学校)
担 当 者  池田 充裕
開 講 期 後期 履修年次 2 必修選択別

教職(中)必修・(高)選択

単 位 数

2

時 間 数

30

授業形式

講義

カテゴリ

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【科目の目的】
  様々な社会的・文化的背景を持った人々が行き交い、多様な価値観や情報が交錯し、新しい技術が日常生活に入り込む中で、私たちはこれまでの人類が経験したことがないような倫理的な判断を求められるようになった。地球環境問題と持続可能な開発、インターネットや人工知能などの情報・技術の革新、生命や性の多様性と尊厳、異なる文化・民族・宗教集団との共生といった課題などはその典型と言えるだろう。また高齢化の進展や格差・貧困の拡大といった日本社会が今日直面する課題も「道徳科」の授業で取り上げられるべき重要なテーマである。
  この授業では、平成27年度に教科化された「道徳科」のねらいや目標、内容を踏まえた上で、総合学習、特別活動といった類似した他の教育内容との関連を整理し、道徳性の発達段階に配慮した授業内容・方法を考える。そして、中学生を対象とした各種の道徳教材や授業実践例を分析した上で、履修者から指導案を作成してもらい、相互批評を行いたい。
 ●学士専門力:「教職知識理解」「教職実践力」
【到達目標】
 (知識・理解)
 ・道徳教育の歴史や意義、現代社会における道徳教育の諸課題について理解している。
 ・学習指導要領に示された道徳教育と道徳科の目標・内容・指導計画について理解している。
 ・道徳性の発達に関する理論や道徳科の特質を踏まえた学習評価の方法を理解している。
 (思考・判断・表現/思考・技能・実践)
 ・道徳科の授業に向けて、教材の特徴を活かし、生徒が多角的・多面的に考え、自己の生き方について考えを深めることができるような指導方法や指導過程を工夫して、学習指導案を作成することができる。
 ・学習指導案の相互評価を通して、道徳科の授業改善の視点を身に付けている。
 (態度・志向性)
 ・道徳教育の意義と課題を理解し、教員としての基本的資質・能力の修得・向上に努めることができる。
【授業内容】
 第1回 道徳教育を取りまく最近の動向−「道徳の時間」から「特別の教科 道徳」へ
 第2回 道徳教育と道徳科の目標
 第3回 道徳科の内容・教材(1)−自分自身に関すること
 第4回 道徳科の内容・教材(2)−人との関わり・集団や社会との関わりに関すること
 第5回 道徳科の内容・教材(3)−生命や自然、崇高なものとの関わりに関すること
 第6回 道徳教育と道徳科の指導計画と評価
 第7回 道徳性の発達理論
 第8回 道徳科の学習指導の展開(1)−学習過程と発問
 第9回 道徳科の学習指導の展開(2)−構成的グループ・エンカウンターの理論と方法
 第10回 日本における道徳教育の歴史(1)−修身科の誕生と教学聖旨
 第11回 日本における道徳教育の歴史(2)−徳育論争と教育勅語
 第12回 日本における道徳教育の歴史(3)−全面主義道徳教育論と「道徳の時間」の特設
 第13回 学習指導案の発表と模擬授業(1)−自己の生き方を考える
 第14回 学習指導案の発表と模擬授業(2)−集団・社会の規範を考える
 第15回 学習指導案の発表と模擬授業(3)−生命・人権を考える
 
 【授業外の学修】
 ・第1回目の授業時に配布する授業計画表内に示した、各授業回に関連したテキストの該当頁については、予め読み込んでおくこと。
 ・授業時間外において各自で中学校教科書等を用いた学習指導案を構想・作成する。
【教育方法】
 ・講義形式の授業とともに、指導案の発表と相互批評による演習形式の授業も行う。
 ・演習では、受講者各自が興味を持っているテーマを選び、指導案を作成し、一人につき10分ずつその内容を発表してもらう。その上で、全員にコメント票を書いてもらい、次回の授業で聴講者から寄せられた意見を紹介し、各自の指導案の長所・短所、修正すべき点などを確認する。
【評価方法】
 (知識・理解)
 「道徳科」や道徳教育の目標、内容に関する知識・理解(20%)
 (思考・判断・表現/思考・技能・実践)
 指導案の作成・発表・批評(30%)
 (態度・志向性)
 授業に取り組む姿勢(50%)
【必携図書】
 ・柳沼良太『道徳の理論と指導法 「考え議論する道徳」でよりよく生きる力を育む』図書文化社、2017年、2,200円。
【参考図書】
 ・文部科学省『中学校学習指導要領解説 特別の教科 道徳編』教育出版株式会社、2018年3月、168円。
 ・田中マリア編著『MINERVA はじめて学ぶ教職12 道徳教育』ミネルヴァ書房、2018年5月、2,200円。
 ・貝塚茂樹・関根明伸編著『道徳教育を学ぶための重要項目100』教育出版、2016年2月、2,400円。
 ・田沼茂紀編著『「特別の教科 道徳」授業&評価完全ガイド』明治図書、2016年2月、2,300円。
 ・永田繁雄編著『「道徳科」評価の考え方・進め方』教育開発研究所、2017年6月、1,800円。
 ・柳沢良太編著『子どもが考え、議論する 問題解決型の道徳授業 事例集 中学校』図書文化社、2016年6月、2,600円。
 ・柳沼良太・丹波紀一・加納一輝『中学校 問題解決的な学習で創る道徳授業パーフェクトガイド』明治図書、2016年9月、2,160円。
【履修上の注意】
 ・この授業を受講できるのは、中・高校教諭免許状課程と養護教諭免許状課程を履修する学生のみである。
 ・学則に従って、出席回数が全授業回数の3分の2(10回)に満たない場合には単位認定は行わない。ただし病気・忌引や実習等のやむをえない事情で、出席回数やテストの結果が不十分であった場合には追加レポートを課すことがある。
 ・上記参考書として挙げたような教育学や教職関係の書籍については、図書館を積極的に活用して、読み込んでおこう。また学校教員となるためには、教育関係の事項はもちろん、人間社会全般に関する幅広い教養を身につけておく必要がある。日頃から新聞やニュースには目を通しておいてほしい。
【過去の活動状況】
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【学生へのメッセージ】
 オフィスアワー以外の時間でも、可能な範囲で適宜質問・指導に対応します。その場合には、メール等で事前にアポイントメントを取ってください(ikedam@yamanashi-ken.ac.jp)。

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